クロアカサックの腫れ
可愛いゲッコーたちのオスにはヘミペニスという、爬虫綱有隣目のオスに存在する生殖器があります。この部位は重要な繁殖道具ですので普段は、総排泄腔クロアカの尾方にある一対の袋の中にしまわれています。この袋は皮膚上皮ではなく粘膜で形成されており、外から見ると二つに膨らんで見えます。
この袋の中に分泌物や炎症産物が慢性的に蓄積すると、硬いチーズのようになり袋を占有したり、破裂させることがあります。
これを通称、クロアカサック詰まりとかsperma sacking と言います。
この詰まった内容物を除去することで治療はできます。
局所麻酔程度で内容物を除去し、内部を洗浄し抗生剤を塗布します。破裂している場合では皮膚縫合することもありますが、
皮膚縫合しない場合との比較で、メリットはあまりありません。
一度重度の炎症を起こした子は、数か月後に再発することが多く
開放創にして消毒や外用抗生剤を日常的に利用したほうが、
通院する手間が省けます。
再発するケースでは、環境の湿度が低く脱皮不全を起こす子が多いことや、複合ビタミンを適量補給していない場合が多いです。
外科的な治療に合わせて、内科的な補助も必要です。
用語の説明;
前肛孔
腹側の総排泄腔頭側で後肢の付け根部分に、横長に緩いV字型に並んだ小さな突起が並んでいる場合はオスの特徴です。
孵化後、4^5カ月令くらいからはっきりしてくるので性判別ができます。たまにオスでもあまりはっきりしない個体が見られます。
メスには基本的にこの突起が見られません。
クロアカサック
総排泄腔の尾側の一対の隆起で尻尾の根部に左右のふくらみが見られると、オスのヘミペニスが反転し収納されています。
正常では、そっと頭側に圧迫するとクロアカサックからヘミペニスが露出したり、半透明な駅がにじみ出てくることがあります。
メスにはこの隆起が見られず、より平坦になっています。
この病気は命に係わる重大な病気ではなく、判別は容易です。
可愛いゲッコーちゃんに不快な思いをさせないよう日頃から点検をしてください。