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カメさんの甲羅とくちばしの異常

カメさんの甲羅は身を守る大切な鎧です。キバのある外敵に襲われても手足と頭を甲羅の中に引っ込めて、相手があきらめるまで待ちます。守りに徹した専守防衛ともいえるでしょう。   そのおかげで、私がカメさんの治療を行うときには、触診でお腹を調べれらませんし、聴診器で心臓などの音を聞くのこともできません。

では、この甲羅は何でできているのでしょう?

カメさんの甲羅の内部には血管があり血が流れています。

これは皮膚ではなく、内側に骨に由来する骨甲板と、外側に角質甲板という二重構造でできています。背の甲羅は背骨と肋骨が融合したものなのです。角質甲板は成長に従い、拡がって伸びていきます。甲板のつなぎ目には毛細血管が走っています。

甲羅の表面は角質のケラチンでできていて、人でいえば爪のような材質できています。よく、カメさんの甲羅がはがれていることを脱皮という方がいますが、これは正しい表現ではないでしょう。爪は剥がれますが脱皮とは言いませんね。

では、甲羅の病気や管理の説明をいたします。

カメさんにはスッポンのような水棲ガメ、ミドリガメは半水棲ガメ、ケズメリクガメは陸ガメと三通りの生活環境に分かれていますので、それぞれで病気や適正な管理が異なります。   

一般的に、水棲ガメでは水の衛生管理不足による細菌や真菌の感染症が多く、リクガメではカルシウムに関連して甲羅の変形がみられます。

・甲羅の変色

水棲ガメでは排せつ物などからの汚染による水槽により、甲羅に微生物が付着し感染が起こります。甲羅が広範囲に壊死していても甲羅が形状を保っていれば、気づかずに敗血症をおこして死亡することもあります。この汚染水槽の水には、人体に有害な細菌が含まれていることがあり、人の衛生上にも問題があります。

・甲羅の変形

主に成長期のカルシウム代謝の不良で、甲羅が小さくなったり甲板の並びが不整となることがあります。また、甲板がピラミッドのようにせり上がるなども異常です。この異常はカメの種類により異なりますので、現物を拝見しないとわかりません。

・くちばしの変形・・・甲羅ではないですが同じ角質です。

カメさんの上のくちばしが伸びて見えることがあります。

実はほとんどの場合、上くちばしが伸びすぎたのではなく、下のくちばしが短くなったのでそのように見えるのです。

短くなった下くちばしはもう伸ばすことはできませんので、

定期的に整形をしないとカメさんは上手にえさを食べられなくなります。カメさんの口を開ける…とても難しいです。

・カメの水槽の水

週に1回ではなく汚れたら換えるようにしてください。汚れたらその日に何度でも換えてください。

水は水道水を置き水やカルキ抜きせずに使用してください。

水温を水換の前後で同じくらいになるように、できれば温度計で計って換えてください。

・複合ビタミン剤の投与

必要なビタミンはVitAとVitD3 です。VitAは中毒性があり過剰投与は禁物です。投与量は体重によって変わります。製品によってはカルシウムにVitD3 が配合されているものがありますが、製品により正確な配合量の表示がないものがありますので、利用は避けてください。複合ビタミン剤には液体、粉剤がありますがカルシウム兼用品ではなく、ビタミンは複合ビタミン、カルシウムは単体で与えることをお勧めいたします。

・紫外線灯

人工の太陽またはUVライトなどという商品です。紫外線は人の目で見えないので、本当にUVBが点いているのかは高価な機械で測定しないとわかりません。製品を信用するしかありませんが電球は一年くらいしか持たないようですので、忘れずに毎年換え換えてください。設置する位置はカメさんが普段いる位置から高さ40㎝を離して下さい。近いと紫外線やけどで目の異常を起こすことがあります。

紫外線UVBの測定をされたい方は、当院にご相談ください。

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